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【本要約】外資系コンサルが教えるプロジェクトマネジメント(山口周)

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【本要約】外資系コンサルが教えるプロジェクトマネジメント(山口周)

プロジェクトマネジメントは、多くのビジネスパーソンが直面する重要なスキルです。しかし、プロジェクトが失敗する理由は、技術的な問題よりも、目的の不明確さや期待値の不一致、コミュニケーションの問題であることが多いのです。山口周氏の『外資系コンサルが教えるプロジェクトマネジメント』は、プロジェクトを成功に導くための実践的な知見を提供する一冊です。本書では、目的の重要性、期待値調整、リーダーシップ、コミュニケーションなど、プロジェクトマネジメントの本質的な要素を、具体的な事例とともに解説しています。単なる理論ではなく、現場で使える実践的なノウハウが詰まった、プロジェクトリーダー必読の一冊です。

引用と学び

引用1:目的の重要性

「目的が不明確なPJはポシャる」

この言葉は、プロジェクトマネジメントの最も基本的でありながら、最も重要な原則を示しています。多くのプロジェクトが失敗する根本的な理由は、技術的な問題やリソース不足ではなく、目的が不明確であることです。目的が不明確だと、チームメンバーがそれぞれ異なる方向を向いてしまい、プロジェクト全体が迷走します。また、判断に迷ったときに、何を基準に決断すべきかが分からなくなります。目的は、プロジェクトの「北極星」のような存在であり、常にそれを見失わないことが成功の鍵となります。プロジェクトを開始する前に、必ず「このプロジェクトは何のために存在するのか」「何を実現したいのか」を明確に定義し、全員が共有することが不可欠です。目的が明確であれば、困難に直面したときも、その目的に立ち返ることで、正しい判断ができるようになります。

引用2:停滞時の有効な質問

「これってそもそも何でやるのですか」という質問は停滞時にとても有効

プロジェクトが停滞したとき、多くの人は「どうすれば進められるか」という解決策を考えがちです。しかし、山口周氏は、停滞時こそ「そもそも何でやるのですか」という根本的な問いに立ち返ることが有効だと指摘します。この質問は、プロジェクトの目的を再確認し、現在の活動が本当にその目的に貢献しているかを問い直すものです。プロジェクトが停滞する理由の多くは、目的から逸脱した活動をしているか、目的自体が曖昧になっているからです。この質問を投げかけることで、不要な活動を削減し、本当に必要なことに集中できるようになります。また、この質問は、チームメンバーに目的を再認識させ、モチベーションを高める効果もあります。停滞時こそ、表面的な解決策ではなく、根本的な問いに立ち返ることが、プロジェクトを再び動かす鍵となるのです。目的の大切さは、「イシューからはじめよ」からでも論じられているので、ぜひご覧ください。

引用3:成長マインドセットの重要性

PJ開始段階で「このPJを通してどんな成長をしたい」と聞くことで自分の成長課題を考えることができる

プロジェクトは、単に成果を出すだけでなく、個人の成長の機会でもあります。山口周氏は、プロジェクト開始時に「このプロジェクトを通してどんな成長をしたいか」と問いかけることで、メンバーが自分の成長課題を意識できるようになると指摘します。この問いは、プロジェクトを単なる「やらされる仕事」から「自分自身の成長の場」へと転換させます。成長課題を明確にすることで、メンバーは主体的にプロジェクトに取り組むようになり、モチベーションも向上します。また、リーダーは、メンバーの成長課題を理解することで、適切な役割分担やサポートができるようになります。プロジェクトの成功と個人の成長は、決して対立するものではなく、むしろ相互に強化し合う関係にあるのです。この成長マインドセットを持つことで、プロジェクトは単なる業務遂行を超えた、価値ある経験となります。

引用4:期待値調整の重要性

期待値調整を怠らない

プロジェクトマネジメントにおいて、期待値調整は最も重要でありながら、最も軽視されがちな要素です。多くのプロジェクトリーダーは、期待値を下げることを避けがちですが、実際には、適切な期待値調整こそがプロジェクトの成功を左右します。期待値が高すぎると、現実とのギャップが生じ、ステークホルダーの失望や不信につながります。一方、適切な期待値調整を行うことで、現実的な目標設定ができ、達成可能な成果を約束できます。期待値調整は、プロジェクト開始時だけでなく、進行中も継続的に行う必要があります。進捗状況やリスクが明らかになったとき、早期に期待値を調整することで、後々のトラブルを防ぐことができます。また、期待値調整は、ステークホルダーとの信頼関係を築く上でも重要です。現実的な期待値を設定し、それを達成することで、信頼を獲得し、次のプロジェクトへの道も開けるのです。

引用5:リーダーに必要な政治の感性

リーダーには権謀術数と政治の感性が不可欠であり、狡猾さは目的達成のために大いに活用されるべきとマキャベリは説いている

この引用は、リーダーシップの現実的な側面を示しています。理想的なリーダー像として語られることが多い「誠実さ」や「透明性」は重要ですが、それだけではプロジェクトを成功に導くことはできません。山口周氏は、マキャベリの思想を引用しながら、リーダーには「権謀術数」や「政治の感性」が必要だと指摘します。ここで言う「狡猾さ」は、他者を騙すことではなく、目的達成のために必要な戦略的思考を意味します。組織には様々な利害関係があり、単純に「正しいこと」を主張するだけでは、プロジェクトを進めることができません。ステークホルダーの心理を理解し、適切なタイミングで適切なアプローチを取ることで、プロジェクトを成功に導くことができます。この政治的感性は、特に大規模なプロジェクトや、複数の部門が関わるプロジェクトにおいて、不可欠な能力となります。

引用6:定例会議での報告の仕方

定例会議では「やったこと」ではなく「その時点での結論や仮説」を出す

×:アンケートを実施した(やったこと)

◯:アンケートから〇〇といった示唆が得られた(その時点での結論)

この引用は、効果的な会議の進め方の本質を示しています。多くの定例会議では、「今週は〇〇を実施しました」という「やったこと」の報告が中心になりがちです。しかし、山口周氏は、会議では「その時点での結論や仮説」を出すべきだと指摘します。この違いは、会議の価値を大きく左右します。「やったこと」の報告は、過去の活動を説明するだけで、未来への示唆がありません。一方、「結論や仮説」を出すことで、次のアクションへの方向性が明確になり、意思決定が可能になります。アンケートを実施したという事実よりも、そのアンケートから得られた示唆や仮説の方が、はるかに価値があります。この報告の仕方を変えるだけで、会議の生産性は劇的に向上します。また、この報告方法は、メンバーに「考える習慣」を身につけさせる効果もあります。単に作業をこなすのではなく、その作業から何を学び、どのような仮説を立てるかを考えることで、メンバーの成長にもつながるのです。

引用7:トレードオフの提案タイミング

トレードオフの提案はその場で行う。

・時間経過で貸し借りはリセットされるため

・「スコープを拡大したい」→「人員を増加させてください」

プロジェクトマネジメントでは、常にリソースの制約と要求のバランスを取る必要があります。スコープ、時間、コスト、品質の間にはトレードオフの関係があり、一つの要素を優先すれば、他の要素に影響が出ます。山口周氏は、このトレードオフの提案は「その場で行う」べきだと強調します。時間が経過すると、貸し借りの関係がリセットされ、交渉が難しくなるからです。例えば、「スコープを拡大したい」という要求が出たとき、その場で「人員を増加させてください」と提案することで、トレードオフの関係を明確にし、適切な判断を促すことができます。この即座の提案は、要求の妥当性を検証する上でも有効です。本当に必要な拡大であれば、リソースの追加も受け入れられるでしょうし、そうでなければ、要求自体を見直すきっかけにもなります。トレードオフの提案を先延ばしにすると、後で大きな問題として噴出する可能性があり、早期の対応が重要です。

まとめ

『プロジェクトマネジメント』は、プロジェクトを成功に導くための実践的な知見を提供する一冊です。本書が示すのは、プロジェクトの成功は技術的な能力よりも、目的の明確化、期待値調整、コミュニケーション、政治的感性などの「ソフトスキル」にかかっているということです。特に、「目的が不明確なPJはポシャる」という原則は、すべてのプロジェクトリーダーが肝に銘じるべき教訓です。また、停滞時の根本的な問い直し、成長マインドセットの醸成、効果的な会議の進め方など、現場で即座に使えるノウハウが満載です。プロジェクトリーダーとしてのスキルを向上させたい、プロジェクトを成功に導きたいと考える方には、必読の一冊です。是非読んでください!!

また、個人的に山口周氏の本はとても好きで、以下の記事で色々とまとめているので、ぜひご覧ください..!

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